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双剣の騎士 前書き |
これは、戦争中の国の騎士団を舞台にした友情物語です。
張り詰めた中にも少しほのぼのとした面もある日常から、戦争の場という非日常へ。
恐らくこれは、私が友情物を書き始めるきっかけのお話です。
元々はシリーズもののAct0として書いたものを短編用にリニューアル。
次の話への伏線なんかも大きく削っているので、雰囲気はかなり変わったかと。
一言で申しますと、「ダークな話」というか「救われない話」…だと思います。
暗い話が苦手な方はお気をつけ下さい。
このお話を単独で見るとどうしてもそうなってしまいます。
そういう見方が出来るため中編としてサイトに掲載しているのです。
ですが、このお話の本当の行方も載せておきたい…と思い立ちまして、「結末」のページを最後に設けました。
暗い話は暗い話で良い、と思う方は飛ばして下さって構いません。
「結末」が気になった方は、宜しければそちらも読んでやって下さい。
以下、簡単なキャラクター紹介です。
李稀(りき)
20歳・男
騎士団本部に部署移動してきた騎士。
物怖じしない性格は、言い換えると怖いもの知らず。
おおよそ騎士らしくない騎士だが、剣の腕は確か。
騎士団でも上位の“銀騎士”の位を持つ。
黄樹(おうき)
15歳・男
最年少“銀騎士”にして、騎士団長の息子。15歳。
周囲の羨望と嫉妬を買うような才色兼備の少年。
それ故、誰とでも分け隔てなく接しているようで、どこか距離を置く。
母には頭が上がらないようだ。
緑野(りょくや)
13歳・男
本部の騎士。
黄樹の弟、かつ団長の息子。
父譲りの剣の才能を持ちながら、何故かそれを目立たせようとはしない。
人付き合いが苦手のようで、なかなか姿が見られない。
橙海(とうかい)
37歳・男
国直属の騎士団・団長。
常に厳格な雰囲気を身に纏い、あらゆる騎士の尊敬と畏怖を集めている。
しかし実際は割と家庭的な性格。
ただ、息子である黄樹や緑野への接し方には迷っている様子。
紺碧(こんぺき)
37歳・男
団長補佐の“銀騎士”。37歳。
騎士の中では相当な実力者で、団長に次ぐ程。
団長と並んで騎士には敬意を示される存在である。
紫杏(しあん)
35歳・女
橙海の妻。35歳。
物静かな美人…と思いきや凄まじく明るい性格。
戦争が激しくなってからは、麓の街に一人で住んでいる。
橙海や息子達に対する愛情は並ではない。
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