永久のエピローグ 前書き

このお話は高校時代に書いていたリレー小説の番外編です。
本編は、この下にあるRelay Storiesの「煌く綺羅の夜」にあたります。

本編は長めなので、番外編を掲載するにあたって解説をしておきます。
ざっと目を通して頂くと、本編を知らずともお話の前提が判るかと思います。

主人公、四葉(しよう)は鳳梭(ほうさ)という大都市の魔法学校校長である父を持ちます。
父の名前は駿模(するみ)。本編最初で“彼”と表現されているのがそうです。
四葉と駿模には、一人の少女に関わるいざこざがあります。
蓮花(れんげ)という名前の、“癒しの力”という特殊能力を持った女の子です。
彼女がリレー本編の私のキャラなのですが、まあ、それはおいておいて。
本編冒頭の“彼女”がそうです。
駿模は蓮花を守る為に、蓮花を自宅に閉じこめておきます。
父の意図を知らない四葉は、幼少期を父への恨みとともに過ごしました。
(四葉は、蓮花に力があると知る前から親しかったので)
少しでも父と離れたいという一心で、彼は父と同じ髪の色も染めて変えます。
ひたすらすれ違っていた父子なのですが、蓮花が逃げ出したことで徹底的な亀裂が走ります。
四葉は蓮花を追うという名目で家を出たのです。
ここからはリレー小説の話になります。
蓮花と再会した四葉ですが、彼女は彼女の幸せを見つけていました。
蓮花が居た村に立ち寄っていた異国の旅人、ヨーシュとの出会いが四葉の考えを変えます。
四葉は、父の蓮花を守るという意図に気付き始めたのです。
しかし、和解するにはあまりに長い時間が彼と父を隔ててしまいました。
答えが出ないまま、四葉は蓮花を残して村を去ります。
この「永久のエピローグ」は、その後の話です。

前置きが長くなりました。
ちなみに、本編で名前だけ出ているダラムというのは、リレー版でのギャグキャラ。
駿模の悪友というか、他の魔法学校の教師です。
話中で四葉が色々やらかしたような話が出ていますが、全部彼の問題に巻き込まれた結果だったりします。
ちょっと恋愛気味に書いてみようかなとか思ったり思わなかったり。
そして結局友情に走った話です。
良ければお読み下さいな。
以下、簡単なキャラクター紹介です。

  • 伽代 四葉(かじろ しよう)
    23歳・男
    鳳梭魔法学校長を父に持つ、オールラウンドな魔術師。
    クールな外見から怖い性格だと思われがちだが、実際は子供に憧れを抱かれるタイプ。
    幼少から父を越えることだけを目指し、他者との関わりを絶ってきた。
    しかし、そんな彼も変わりつつある。


  • 樹沙羅 瀧(きさら たき)
    23歳・男
    奏香魔法学校教師。専門は召喚術。
    話中最も外見と性格が一致しない人物。 不真面目というのではないが、どうもやる気が空回りしている。
    どうやら、変人と名高いダラムに憧れているようだ。


  • ナズナ・ヴィッツリー
    21歳・女
    奏香魔法学校の女性教師。専門は聖書魔術。
    明朗快活な四葉の後輩。
    少々慌て者な部分があるが、生徒には慕われている。
    自分の感情を隠すのが苦手。


  • 紗俚架 梨真(さりか りま)
    11歳・女
    奏香魔法学校の生徒で、瀧のクラスに所属。
    向学心旺盛な優等生で、生徒内でも頼られているようだ。
    瀧とは特に仲が良く、よくいたずらを仕掛けている。
    子供ながらに強い魔力を持っているが、まだまだ未熟者。




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