野次馬根性

城内のとある一室にブラッドとムーンはいた。
「なんで始末書なんて書かなあかんねん!」
ブラッドは手を動かしながら言った。
「しょーないやん。あの置物こわしたのうちらなんやさかい」
「せやかて今までこんなん書かされたことないやんか!」
「つーことはあのアメーバの置き物がそれだけ高価だったてことなんやろ」
「あのアメーバの置き物がそんなん高いんかい!」
「いーから口より手を動かしいや」
と、その時、爆発音のようなものすごい音が響いた。
ムーンとブラッドは顔をみあわせた。
「何や!?」
「事件か!?」
音はまだ続いている。
2人はもう始末書を書く手を止めていた。
「ここ抜け出したら絶対怒られるやろな」
「せやかて、じっとなんてしてられんやん」
にやりと笑った。
「行くで!」
「よっしゃあっ!」
こうして2人は部屋を飛び出した。

その後、ブラッドとムーンは現場に赴き、一部始終を見ていたそうだ。
運良くケガはしなかったそうだが、2人は上司に丸一日説教をされたとか、されなかったとか。

End