双子の小話

ブラッド・ストーンとムーン・ストーンは、それぞれの事を“兄(にぃ)”、“姉(ねぇ)”と呼んでいます。
それを不思議に思った友人が理由を尋ねたところ…
ブラッド「そんなん決まってるやん。相手を立ててやってんねん」
ムーン「そうや。本当はな、あたしが先に生まれたんねんけどな」
ブラッド「何言うてんや、オレが先や。オカンはそう言うてた」
ムーン「そんなんオカンの思い違いや。あたしが先に生まれたんやで。あたし、生まれた時のこと覚えてるねん」
ブラッド「んなわけないやろ。女は男を立てなあかんのや。だから生まれた時やて、男が先だったんや」
ムーン「そんなん古い!今は女が強い時代なんやで。女が先に決まってん」
ブラッド「そやかて政治の中心はどこでも男やないか。たしかに強い強い言われてんけど、まだ男のほうが上や」
ムーン「何言うてんねん。それはお偉いさん方が古い考えのお人なんや。今の世は男女平等の時代やで。年寄りはさっさと引退して若いのに席をゆずるべきなんや」
ブラッド「たしかに、今は平等の時代やな。けど、平等平等言うても全然世の中平等じゃないで。平等言うんなら、金持ちは貧乏人に金あげなあかん」
ムーン「そやな、平等言うんなら、全部同じにしないけんね」

以下、誰かが止めるまで永遠に続いていく。

End